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第87回   ふふふふ

百貨店めぐりをしてみた。
朝の百貨店は店員さんもすがすがしい。
バッグ、アクセサリー、化粧品、
お洋服など、めぐってみた。
意外と素敵なものがある。
久しぶりの百貨店。

洋服売り場の端っこにアフタヌーンティールームがあった。
覗いたら、店内には窓があって光が差している。
窓際にサボテンが飾ってあった。
その窓際の席に座りたくて入ってみた。
椅子は赤で、お茶もお菓子も美味しかったけど
それ以上に座り心地が良くて
持ってたナンシー関の本をどんどん読めた。
それから窓際に肘をのせて
空を見上げてみた。
曇ってはいたが春の日差しだった。
サボテンの緑は瑞々しく、ゆったり光を浴びている。
しばらくそのまま、窓にもたれて空を見た。

百貨店めぐりはまだ続く。
せっかくなのでハシゴをしようと思ったのはいいが
また装飾品など見てるうちに
私は元気をなくしていたのだ、という事実を思い出す。
元気がないのはよしとして、
元気がなくて、とぼとぼと百貨店内を歩く私。
これはまずい!
落ち込みを通りすぎて笑えてきた。
大体百貨店になんかいいことあるとでも思ってるのかしら。
女ってのはお手軽で困るわね。
かなりバカだわ。
ふと前を見ると目の前は帽子売り場だった。
ちょっとかぶって見ても店員さんが近づいてこない。
いろいろ試してるうちに
この模様はないだろう!なんじゃこれ〜と思っていた帽子が
とても似合うことを発見。
鏡で横顔、後ろ姿などじっくり見てみたが
なんでこんなのが似合うんだろうか。
「小学4年生」とかに載っているギャグ漫画の主人公みたい、、
そうか、私マンガだもんな、納得!
その帽子をかぶってるとだんだん顔色まで良くなってきたため
買って、そのままかぶって帰ることにした。

歩いてる内にも、鏡に映る自分を見ては愉快な気持ちになる。
マンガな私で良かったな〜。
そして本日の唯一の目標、仕事用の鞄を見に行く。
A4の書類が入って、平べったいリュックにもなる鞄ないですか?
そう店員さんに聞くと、その女の子はパッと目を輝かせて
黒い鞄を持ってきてくれた。
ほんとうに普通の、黒の、目立つところのない、
でも柔らかく肌触りの良い革の、斜めがけにもできる鞄だった。
私にしてはとても高価だった。
しかし、「気に入ったなら、たまには思い切って買うのもいいものよ!」
と落ち込んだ友人に言ってみたい気がして、
まず自分が実践しよう!と買うことに決めた。
こんな高い買い物しちゃって、
明日っから節約生活であります!
イナミ選手がんばれるでしょうか?!
とても張り切った気持ちになって
可愛い店員さんに「ありがとう!」と言って
百貨店を出た。
スタート地点、自分の立ってる場所、
これから行きたい所が
私の足許から続いていた。






第88回   こうやって。

仕事でやくざみたいな人と関わってしまった。
私より背が高いからって、
私より声が大きいからって、
腕力では絶対勝ちそうだからって、
「オレの日給払えるんかい!」ってがなる人。
私の人生は時折そういう人と遭遇することになってるらしい。
前にもあった。
その時私は必ず一人なのだ。
味方はいない、徹底的に一人なのだ。

それからしょんぼりするのも簡単すぎるから
フィットネスに行って、
私がきれいになるためだけに筋トレしたよ。
いつも会う、ふんわりした笑顔の女の子に
こんにちは!と挨拶されて
よし、OK!と取り戻したけど
二の腕を鍛えてる内に
思い出して泣きそうになったから
アンパンマンの歌じゃないけれど
最近の身に余る幸福だけを思い出した。
良いことと悪いこと、半分半分でこれでチャラ!
みんなこうやって生きてんだ。
半分半分これでチャラ。
こうやってメインストリートの真ん中を、
生きてんのさ、私たちはね!






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